投資用物件に必須なのは好立地・好条件です。あらゆるリスクを下げるためにはまず物件選びで妥協してはいけません。
ワンルームマンションで好立地というと、東京23区内の駅近物件でしょう。空室リスクを下げる最善の方法は、人口が多い場所にある物件を選ぶことです。そしてワンルームマンションを借りる単身者の多くは通学・通勤することが予測されるため、駅近物件であることは必須です。そのほかスーパーやコンビニが近いかどうか、また治安などの周辺環境にも注意しましょう。
空室リスク、家賃下落リスク、流動性リスクは、管理が行き届いているかによっても大きく左右されます。管理が行き届いていない物件は古く見えるため、購入価格に見合った家賃設定ができない可能性が高くなります。また、メンテナンスの怠慢は大きな修繕を招き、オーナーの出費につながるので、管理体制が整っている物件であることも重要です。
不動産売買取引で注意しなければならない項目の1つに瑕疵物件があります。瑕疵とは欠陥のこと、不動産でいうと土壌汚染や耐震強度の不安などを指します。事件や事故があった物件で、現時点で設備的に問題はなくても住人が嫌がる心理的瑕疵物件などもあります。
こういった瑕疵があるかどうかは売り出す前にチェックし、改善あるいは明記されるべきものですが、売買契約時に売り主、買い主ともに気づいていない隠れた瑕疵もあります。
これが後で発見された場合に一定期間売り主が責任を持つことを瑕疵担保責任と言い、その期間は売り主が個人の場合は0〜3ヶ月、不動産業者の場合は最低2年間です。瑕疵の危険はどんな物件でもありますので、売買取引を決める前に瑕疵担保責任の有無や期間を確認しておくことが重要です。
また、ネット上にある数多くの売り出し物件のなかには高利回りを謳うことで目を引くリスクの高い釣り物件、虚偽に近い広告も多々あるので注意が必要です。
投資用不動産には多くの選択肢があり、それぞれ収益の上げ方が異なります。資金はもちろん、投資の目的や経験値によって選ぶべき物件が変わってきます。
戸建ての住宅は、少額で投資ができる物件も稀にありますが、収益性が比較的低く管理にもお金がかかるため、収益を上げるには幅広い知識と経験値が必要です。もともと土地を所有している人、十分な資金がある人向けです。
一棟マンション、一棟アパートの投資は、うまくいったときのリターンが大きい代わりにリスクも高く、まずまとまった資金が不可欠で、不動産投資の経験値が高い人でなければ難しいと言えます。
では比較的初心者向けの区分投資を考えてみましょう。ワンルームかファミリータイプかという選択肢がありますが、一般にファミリータイプは中古物件数が豊富で、高い家賃を設定できます。しかし管理費や修繕積立金が高く、オーナー側の収支が逆転しがちというのも事実です。この条件でうまく利益を出すには、物件選びや管理会社の選定がカギになります。
ワンルームは、物件価格や初期費用が安く済ませられる、経験値に基づく判断が必要な場面が比較的少ない、ということで最も初心者向きであると言えるでしょう。